AKB48まとめんばー

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2013年1月8日火曜日

「売り上げ1位での大賞は珍しい!?」AKB48がV2を飾った「日本レコード大賞」選考基準の謎に迫る

2012年の第54回目の日本レコード大賞は、大方の予測通り、AKB48「真夏のSounds good!」(キングレコード)が受賞、同グループがV2を達成した。

同曲は12年のオリコンチャートのシングル売り上げ年間1位も獲得しており、文句なしの受賞といえる。

近年のレコード大賞は、視聴率の低迷が続いていた。1977年には50%を超えた大みそかの国民的人気番組が、紅白歌合戦の開始時間が早まったことや出演を辞退する歌手・アーティストが増えたことなどの影響もあり、2000年代前半には視聴率が10%台前半まで低迷した。ちなみに、放送日を大みそかから12月30日に変更した06年以降は、15%前後まで持ち直している。

2011年の大賞受賞曲、AKB48「フライングゲット」(同)もやはり年間売り上げ1位の曲だったわけだが、それ以前の大賞受賞曲も、やはり売り上げは文句なしの感じだったのだろうか? まず、06年以降の受賞曲がどのぐらいの順位だったのかを振り返ってみる(※カッコ内はその年のオリコン年間チャートの順位)。

2010年 EXILE「I Wish For You」(23位)
2009年 EXILE「Someday」(14位)
2008年 EXILE「Ti Amo」(17位)
2007年 コブクロ「蕾」(3位)
2006年 氷川きよし「一剣」(76位)

はっきり「売れた!」といえそうなのはコブクロぐらいか。さらに、さかのぼると……

2005年 倖田來未「Butterfly」(85位)
2004年 Mr.Children「Sign」(2位)
2003年 浜崎あゆみ「No way to say」(32位)
2002年 浜崎あゆみ「Voyage」(9位)
2001年 浜崎あゆみ「Dearest」(17位)

なかなか年間1位が出てこないが、2000年のサザンオールスターズ「TSUNAMI」で、ようやく年間1位の曲の受賞となった。ある音楽業界関係者が言う。

「とはいっても、レコード大賞は売り上げだけで判断されるものではないですから、そこはあまり重視しなくてもいいのかもしれません。歌謡曲がもっと身近な存在だった昭和の時代の受賞曲も、そういうくくりだとピンク・レディーの『UFO』や寺尾聰の『ルビーの指環』など、年間売り上げ1位曲の受賞は意外に少ないですよ。確かに、『何年もノミネートされているから、そろそろ今年は?』なんていう予想があったりするのは、不思議な話かもしれませんよね。その年ヒットした歌手が揃わなくて、枠を埋めるような状況が続いたことで、誰が取るんだろうというワクワク感がなくなったことが、賞レース番組の人気の低下につながってしまったことは確かですね」

また、あるテレビ関係者は言う。

「テレ朝の『Mステスーパーライブ』、フジの『FNS歌謡祭』、日テレの『ベストアーティスト』など、賞と関係ない歌謡祭番組のほうがはるかに豪華、下手したら『紅白』よりも旬の顔ぶれが見られますからね。これらと比べると、レコ大は正直かなり弱い。まず出場OKな人ありきで顔ぶれが決まっていくところがありますから、どうしてもそうなってしまいますよね。『FNS』なんかももともとは賞レースの番組だったわけですし、各局でこういった番組がいくつもあって、誰が何冠だったとかも年末のお約束でしたが、時代の流れでなくなっていきました。現在も続く『日本有線大賞』や『日本作詞大賞』とともに『レコード大賞』も、お茶の間のJ-POP・歌謡曲ファンよりも、功労者を決める業界内の発表であるという意味合いが強い番組ですからね。だからなくならないというか、なくせないという面もあるのではないでしょうか」

今回の視聴率は16.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前年と比べて1.7ポイント上昇、さらに制定委員長の服部克久氏が発した「これが今の日本の歌謡界の現状」という意味深なコメントが物議を醸しているが、誰が大賞を取っても、番組の話題性はまだまだ保てそうではある。