上海市内で行われた、AKB48の姉妹ユニット「SNH48」のメディア発表会において、日本のマスコミが締め出しを食らったことが話題となっている。
SNH運営は「日本のイメージを極力排除し、あくまで中国のアイドルとしてデビューさせる」とコメントを発表し、尖閣諸島の領土問題を考慮しての処置だと説明した。
SNH48への移籍が決まっている宮澤佐江、鈴木まりやらの去就については、いまだ明らかになっていないものの、ファンの間では現地でのトラブルを懸念する声が多数あがっている。
現地での反日活動の様子が伝えられているこの状況で、俳優・妻夫木聡に関しても周囲をヒヤリとさせる出来事が発生しているという。
新作映画の撮影で上海入りする予定の妻夫木だが、国内の関係者は当然やめさせようと説得を繰り返しているそうだ。
「妻夫木はホウ・シャオシェン監督の台湾映画『聶隠娘』上海ロケに、どんなことがあっても参加したいと息巻いているんです。
ホウ・シャオシェンといえば台湾映画の第一人者と言われる大物監督。
ビッグネームからのご指名に妻夫木は張り切っていたものですが、この時期に中国で撮影開始とはタイミングが悪すぎですよ」(制作会社関係者)
同作は2010年の時点ですでにテスト撮影を開始しており、日本でのロケも行われていたという。
しかし撮影中断が何度も発生する上、不透明な進行スケジュールで、妻夫木自身、出演したバラエティ番組で愚痴をこぼしていたこともあったほどだった。
「製作発表からすでに数年が経過しており、企画自体が流れていたと思っていた関係者も多かったほど。
しかもこのタイミングでは、現地でトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあり、所属のホリプロとしては途中降板させるつもりだった。
しかし当の妻夫木は聞く耳持たぬという状況で、現地通訳やホテルの手配まで自主的に行っているそうなんです」(同)
なお同作の出資金については、半分以上が中国からだという。
こうした政治情勢もあって、先日台湾で行われたクランクイン会見では、妻夫木の出演に関して現地メディアにも追及された。
しかしホウ監督は「どんなことがあっても、映画は映画。
日中問題は関係しない」と発言。
制作陣もトラブルを念頭に置いて準備を進めている状況らしいが、それでも撮影参加の意志を曲げないのは、妻夫木の役者魂といったところだろう。
無事撮影が完了し、映画公開の日が訪れることを祈りたい。
※画像は『アクターズ・ファイル 妻夫木聡』/キネマ旬報社