現在、テレビ界で深刻な問題になっているのが芸能人、文化人、政治家の"なりすまし問題"だという。
つい最近もノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大・山中伸弥教授の名前でツイッターが発信され、1万人がフォローして話題になったのだが、調べてみれば他人のなりすましだったことが判明したという。
「ある朝のワイドショーでは、若手のディレクターがこのネタを持ち込んできたのですが、ギリギリのところで放送をやめて難を逃れた」(民放関係者)とか。
芸能界の被害者ではマツコ・デラックス。
テレビさながらの毒舌をつぶやいて人気ツイッターになったが、本人は一切やらず、知人から指摘されて気がついた。
他には爆笑問題の太田光が政治に対する過激発言を、小池徹平がドラマに対する不満をツイートし、これが偽者と発覚している。
アイドルも狙い撃ちされている。
「AKB48の総選挙絡みでは毎回、なりすましが出回る。
高橋みなみ、柏木由紀、元メンバーの前田敦子などが有名で、いずれも不平不満や悪口のたぐい。
事務所やファンの監視で今はほとんどなくなっているが、いつまたやられるかと冷や冷やしています」(事情通)
こうなると対抗措置も必要。
基本的には肖像権や、名前を利用、専有するパブリシティー権の侵害で法的措置を取ることは可能。
実害がない場合は名誉毀損(きそん)で訴えることも考えられるが、手間と金がかかる。
実際はお手上げ状態だ。
ツイッター時代、タレントは大変だ。
(日刊ゲンダイ2012年10月20日掲載)