AKB48が24日、東京・文京区の「TOKYO DOME CITY HALL」で恒例の「AKB48 リクエストアワー セットリストベスト100 2013」をスタートさせた。ライブの最後には2月20日発売の30枚目のシングル「So long!」のミュージックビデオ(MV)を初公開。まゆゆこと渡辺麻友(18)が新センターを務めている。イベントはファン投票でAKB48関連の楽曲の中から上位100位を発表していくもので、27日まで開催される。
この日、順位が発表されたすべての曲を歌い終えると、サプライズが待っていた。今年初のリリース曲「So long!」のMVが流されたのだ。AKB48の定番ともなった"桜ソング"(桜、卒業などの関連楽曲)の第6弾。会場を埋めた約2000人から大きな拍手が起こった。
今回、MVの監督を担当したのは映画「時をかける少女」などで知られる巨匠・大林宣彦監督(75)。撮影は昨年11月に新潟県長岡市で実施。AKB48史上最長収録時間となる64分もの大作だ。この日は6分間の短縮バージョンが公開された。
大林監督は「僕はもう、彼女たちのひいおじいちゃんかもしれないからね。なぜ、僕がAKBの仕事をするんだろう、と最初はちょっと、不思議だったんだけど…」としながらも、「若い人たちに、ひいおじいちゃんの体験したことの全てを伝えれば、彼女たちがまたそこから新しい未来を作ってくれるだろうと。そういう意味でこの作品は、過去から未来への手紙のようなものです」とコメントした。
新曲でセンターを務めるのは、まゆゆこと渡辺麻友だ。MVでは新潟県の中越高校を舞台に、女優になることを夢みる少女を演じた。歌唱中、センター・まゆゆの両脇には松井珠理奈(15)、島崎遥香(18)の若手ホープ2人を配置。さらに、その3人を脇から大島優子(24)、高橋みなみ(21)が固める鉄壁の布陣となっている。
MVにはAKB48のメンバーのほかにも、歌手のミッキー・カーチス(74)、俳優・高嶋政宏(47)が出演。タイトルの「So long!」は「じゃあ、またね」という意味で「さようなら」ではなく「また会える」という意味だという。
この日、アンコールの最後の曲「Everyday、カチューシャ」でも、まゆゆがセンターを担当。「AKB48第2章」を期待させる内容にファンは大満足の様子だった。
◆「AKB48 リクエストアワー セットリストベスト100 2013」 08年1月に第1回が開催されたイベントで、今回が6回目。ファンのインターネット投票でAKB48関連の楽曲トップ100を決め、4日間かけて100位から発表していく。今回はAKB48、SKE48、NMB48、HKT48、SDN48のシングル楽曲、公演曲計536曲が対象。昨年は大島優子が初めてセンターを務めた「ヘビーローテーション」が2年連続で1位に輝いた。
◆大林 宣彦(おおばやし・のぶひこ)1938年1月9日、広島・尾道市生まれ。75歳。77年の「HOUSE/ハウス」で劇映画デビュー。同年の「瞳の中の訪問者」と共にブルーリボン賞新人賞を受賞。故郷で撮影された「転校生」(82年)、「時をかける少女」(83年)、「さびしんぼう」(85年)は"尾道三部作"として親しまれている。04年春に紫綬褒章、09年秋に旭日小綬章受章。