AKB48のメンバー8人が21日、都内のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで映画『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』(監督:高橋栄樹/配給:東宝映像事業部)の完成披露試写会を登場した。出演メンバーは"たかみな"高橋みなみ(21、チームA)、"ゆうこ"大島優子(24、チームK)、"まりこ様"篠田麻里子(26、チームA)、"こじはる"小嶋陽菜(24、チームB)、"ともちん"板野友美(21、チームK)、"みぃちゃん"峯岸みなみ(20、チームB)、"きたりえ"北原里英(21、チームK/SKE48)、"ゆいはん"横山由依(20、チームA/NMB48チームN)、そして高橋栄樹監督。
前田敦子の卒業、念願の東京ドームでの公演、そして始まった"第2章"…06年のグループ結成から6年目を迎えた2012年はAKB48にとってまぎれもない節目の1年となった。来月から公開される『涙の後ー』は新エースを巡るセンター争い、メンバー間の格差などそれぞれの葛藤や戸惑いを密着インタビューを交えながら、膨大な映像とともに栄樹監督が描き出す。
同作のために書き下ろされた主題歌『After rain』に合わせて登場したメンバー。大島は「AKB48のドキュメンタリー映画第3弾で、アイドルの映画というとなかなか足を運びづらいと思うのですけれど、今日来てくださってとても嬉しく思います」と会場のファンに感謝。この日の天気予報が夜から雪ということで、小嶋は「今日の夜、雪が降るかもしれないとさっき言っていたので、映画を観たら気をつけて帰ってください」と優しく気づかった。
2時間という時間にまとめられた作品に栄樹監督は「場所によってはメンバーの気持ちに入って行くところがあり、できるだけ自然な形で入っていくなかで、行くところは行くという」というスタイルで臨んだということで、板野は「この映画を観て私は何回も泣きました」としみじみと語った。
すっかり"総監督"という呼び名も定着した高橋は「振り返って、本当に夢だったんじゃないかなと思うくらい素晴らしい時間でした。始まった当初からオフィシャルブログのタイトルが『TOKYO DOMEまでの軌跡』。その時はまだ250人の劇場も埋まっていない状況だったので、本当に夢のまた夢というか、こんなの叶うはずのない状況でした。7年経ってみて、その場所に立てたということが自分たちの人生の中での宝だと思いました」と万感の思いで語った。
篠田は、ドーム公演の初日でチームAでのキャプテンに任命されたことに「ウソだろ、みたいに疑ったのを覚えてます。無理無理って笑いながら言ってたんですけど、心の中では"本気で無理"とずっと否定してました」と明かし「うちのキャプテンのみなみを見てきているので、キャプテンの重荷というか、責任感というのが自分には無いしできない。あの夜は不安でたまらなかったです」と心情を吐露しながら「今、始まってチームとしても動き出しているんですけど、まだまだ"キャプテンというのは何か"と常に向き合ってますね」と語った。
昨年の総選挙ではセンターに返り咲いた大島。メンバーにとってはとてもヘビーな「センター」という概念だが、大島は「私にとってセンターというのは、それぞれのポジションがあって、そこに向けられたスポットライトがたまたまそのメンバーを指したというか。センター自体もすごく動いているように思えますね。空中に存在するというか、立ったポジションに(スポットライトが)当てられた状況が、センターなのかなと思います。」と独自のイメージを語った。
前田の卒業に小嶋は「あっちゃんが喋り出す時に"卒業を発表するんだな"と感じて、言わないで欲しいなとすごく思いました。さいたまスーパーアリーナの客席のみなさんもそういう雰囲気だったと思います。でもそれを発表しているあっちゃんはすごく決意した顔でかっこよくて」と複雑な表情。「あんまり私自身はセンターに立つことはなくて、センターに立つと本当に緊張するんですよ、見える景色も他と全然違うし…」と困惑していると、この日センターに立っていた高橋がそっと体を入れ替え会場の笑いを誘った。小嶋は慌てて元の立ち位置に戻りながら「しゃべれなくなっちゃうんですよ。だからあっちゃんですごいなって、偉大だなっていつも思ってます、今でも」と感慨深く語った。
板野は、ドーム公演のオープニングで『PARTYが始まるよ』を歌ったことに「2005年にオープンした時の1曲目が『PARTYが始まるよ』だったんです。すごい思い出深い曲なので、それを、6人で歌った時に『秋元さんが最初に私たちに夢を叶えさせてくれたのかな』と思いながら歌いました」と語り、「歌った瞬間に涙が出そうになりましたね…」としんみり。
たくさんの涙が流れた2012年。峯岸は「2012年1月1日に劇場で書初めに『泣かない』と書いたのに振り返ったら一番泣いたんじゃないかなと思う1年」と苦笑しながら、ドーム公演の円陣での涙に「東京ドームまで来れた嬉しさとあっちゃんがメンバーとして歌ったり踊ったりするのが最後なんだなという寂しさと…いろいろな涙を流してきましてけれど、感情が混ざった涙というのはその時が初めてだったかなと思います。嬉しくも悲しくも本当にたくさん涙を流した1年でした」と語った。
涙といえば、総選挙で泣き崩れた姿が印象的だった横山は「嬉しいと人は涙が出てくるんだ…」とつくづくと語り、高橋から「横山さん涙プラス脚がすごかったからね」と突っ込まれると「この映画は本当にたくさんの涙がつまっていて、嬉しい感情がああいう形で出るんだな」と答え「人って喜怒哀楽が動くと涙がつきものなのかな、とこの映画を通して感じました。普段の感情とは違う喜びだったり、自分のやってきたことの積み重なりの涙だったりする」と話した。
作中で指原莉乃とのミニコントを披露している北原は「涙の多い作品の中でああいうシーンが一個あるだけですごいほっこりするというか」と自己弁護。高橋から「練習するのに時間かかるんですか?」と聞かれると、「私と指原さんのナイスコンビネーションでほぼぶっつけ本番でやっております」と胸を張りながらも「今回使われた"作品"はネタ合わせをしましたね」と芸人さながらのトークで笑いを誘っていた。
また、AKBにとって2012年は多くメンバーとの別れの年だった。平嶋夏海、米沢瑠美、前田敦子、サイード横田絵玲奈、光宗薫、増田有華、佐藤夏希と正規メンバーだけで多くの卒業者を数えたことに、高橋は「たくさんの別れがあった1年でした。嬉しい卒業もあり、悔しいなと思うこともたくさんありましたけれど、どんなことがおきても明日は来るので私たちはその子たちの背中を見送って、"ここ"にいて、がんばらなきゃいけないなと思いました」と決意を新たにした。
最後に高橋は締めくくりのあいさつ。
「今回第3弾ということで、『センター』と『第2章』を軸に描かれています。2012年私たちはたくさんの涙を流しました。私がこの映画を観て思ったことはメンバーよって見ている景色が違って、涙の色も涙の意味も違うということでした。涙を流した先に何があるのか、若い私たちの決断が正しいのかはわかりません。ですが、どんなことがおきても明日は来ます。涙の分だけたくさん笑えるように、笑顔になれるように頑張っていきたいと思います。この映画を通して2012年の1年を私たちと一緒に見守ってください。よろしくお願いします」
満員の会場からは"総監督"の言葉に惜しみない歓声が送られた。
『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』は2月1日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国公開。

前田敦子の卒業、念願の東京ドームでの公演、そして始まった"第2章"…06年のグループ結成から6年目を迎えた2012年はAKB48にとってまぎれもない節目の1年となった。来月から公開される『涙の後ー』は新エースを巡るセンター争い、メンバー間の格差などそれぞれの葛藤や戸惑いを密着インタビューを交えながら、膨大な映像とともに栄樹監督が描き出す。
同作のために書き下ろされた主題歌『After rain』に合わせて登場したメンバー。大島は「AKB48のドキュメンタリー映画第3弾で、アイドルの映画というとなかなか足を運びづらいと思うのですけれど、今日来てくださってとても嬉しく思います」と会場のファンに感謝。この日の天気予報が夜から雪ということで、小嶋は「今日の夜、雪が降るかもしれないとさっき言っていたので、映画を観たら気をつけて帰ってください」と優しく気づかった。
2時間という時間にまとめられた作品に栄樹監督は「場所によってはメンバーの気持ちに入って行くところがあり、できるだけ自然な形で入っていくなかで、行くところは行くという」というスタイルで臨んだということで、板野は「この映画を観て私は何回も泣きました」としみじみと語った。
すっかり"総監督"という呼び名も定着した高橋は「振り返って、本当に夢だったんじゃないかなと思うくらい素晴らしい時間でした。始まった当初からオフィシャルブログのタイトルが『TOKYO DOMEまでの軌跡』。その時はまだ250人の劇場も埋まっていない状況だったので、本当に夢のまた夢というか、こんなの叶うはずのない状況でした。7年経ってみて、その場所に立てたということが自分たちの人生の中での宝だと思いました」と万感の思いで語った。
篠田は、ドーム公演の初日でチームAでのキャプテンに任命されたことに「ウソだろ、みたいに疑ったのを覚えてます。無理無理って笑いながら言ってたんですけど、心の中では"本気で無理"とずっと否定してました」と明かし「うちのキャプテンのみなみを見てきているので、キャプテンの重荷というか、責任感というのが自分には無いしできない。あの夜は不安でたまらなかったです」と心情を吐露しながら「今、始まってチームとしても動き出しているんですけど、まだまだ"キャプテンというのは何か"と常に向き合ってますね」と語った。
昨年の総選挙ではセンターに返り咲いた大島。メンバーにとってはとてもヘビーな「センター」という概念だが、大島は「私にとってセンターというのは、それぞれのポジションがあって、そこに向けられたスポットライトがたまたまそのメンバーを指したというか。センター自体もすごく動いているように思えますね。空中に存在するというか、立ったポジションに(スポットライトが)当てられた状況が、センターなのかなと思います。」と独自のイメージを語った。
前田の卒業に小嶋は「あっちゃんが喋り出す時に"卒業を発表するんだな"と感じて、言わないで欲しいなとすごく思いました。さいたまスーパーアリーナの客席のみなさんもそういう雰囲気だったと思います。でもそれを発表しているあっちゃんはすごく決意した顔でかっこよくて」と複雑な表情。「あんまり私自身はセンターに立つことはなくて、センターに立つと本当に緊張するんですよ、見える景色も他と全然違うし…」と困惑していると、この日センターに立っていた高橋がそっと体を入れ替え会場の笑いを誘った。小嶋は慌てて元の立ち位置に戻りながら「しゃべれなくなっちゃうんですよ。だからあっちゃんですごいなって、偉大だなっていつも思ってます、今でも」と感慨深く語った。
板野は、ドーム公演のオープニングで『PARTYが始まるよ』を歌ったことに「2005年にオープンした時の1曲目が『PARTYが始まるよ』だったんです。すごい思い出深い曲なので、それを、6人で歌った時に『秋元さんが最初に私たちに夢を叶えさせてくれたのかな』と思いながら歌いました」と語り、「歌った瞬間に涙が出そうになりましたね…」としんみり。
たくさんの涙が流れた2012年。峯岸は「2012年1月1日に劇場で書初めに『泣かない』と書いたのに振り返ったら一番泣いたんじゃないかなと思う1年」と苦笑しながら、ドーム公演の円陣での涙に「東京ドームまで来れた嬉しさとあっちゃんがメンバーとして歌ったり踊ったりするのが最後なんだなという寂しさと…いろいろな涙を流してきましてけれど、感情が混ざった涙というのはその時が初めてだったかなと思います。嬉しくも悲しくも本当にたくさん涙を流した1年でした」と語った。
涙といえば、総選挙で泣き崩れた姿が印象的だった横山は「嬉しいと人は涙が出てくるんだ…」とつくづくと語り、高橋から「横山さん涙プラス脚がすごかったからね」と突っ込まれると「この映画は本当にたくさんの涙がつまっていて、嬉しい感情がああいう形で出るんだな」と答え「人って喜怒哀楽が動くと涙がつきものなのかな、とこの映画を通して感じました。普段の感情とは違う喜びだったり、自分のやってきたことの積み重なりの涙だったりする」と話した。
作中で指原莉乃とのミニコントを披露している北原は「涙の多い作品の中でああいうシーンが一個あるだけですごいほっこりするというか」と自己弁護。高橋から「練習するのに時間かかるんですか?」と聞かれると、「私と指原さんのナイスコンビネーションでほぼぶっつけ本番でやっております」と胸を張りながらも「今回使われた"作品"はネタ合わせをしましたね」と芸人さながらのトークで笑いを誘っていた。
また、AKBにとって2012年は多くメンバーとの別れの年だった。平嶋夏海、米沢瑠美、前田敦子、サイード横田絵玲奈、光宗薫、増田有華、佐藤夏希と正規メンバーだけで多くの卒業者を数えたことに、高橋は「たくさんの別れがあった1年でした。嬉しい卒業もあり、悔しいなと思うこともたくさんありましたけれど、どんなことがおきても明日は来るので私たちはその子たちの背中を見送って、"ここ"にいて、がんばらなきゃいけないなと思いました」と決意を新たにした。
最後に高橋は締めくくりのあいさつ。
「今回第3弾ということで、『センター』と『第2章』を軸に描かれています。2012年私たちはたくさんの涙を流しました。私がこの映画を観て思ったことはメンバーよって見ている景色が違って、涙の色も涙の意味も違うということでした。涙を流した先に何があるのか、若い私たちの決断が正しいのかはわかりません。ですが、どんなことがおきても明日は来ます。涙の分だけたくさん笑えるように、笑顔になれるように頑張っていきたいと思います。この映画を通して2012年の1年を私たちと一緒に見守ってください。よろしくお願いします」
満員の会場からは"総監督"の言葉に惜しみない歓声が送られた。
『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』は2月1日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国公開。
