不動のセンター前田敦子の卒業や念願だった東京ドーム公演など、さまざまな出来事があったAKB48の2012年を追ったドキュメンタリー映画『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』が公開される。
【詳細画像または表】
AKB48が産声を上げたのは2005年。「会いに行けるアイドル」というコンセプトのもと、秋葉原に専用劇場をオープンさせ、そこを拠点に活動を開始するも、専用劇場での最初の客は関係者を除くとわずか7名という状態。
そのAKB48も7年経った今では、新譜を出せばミリオンセラーでNHK紅白歌合戦の常連。昨年暮れには史上6組目となる2年連続での日本レコード大賞に輝くなど、「国民的アイドル」という名にふさわしいアイドルグループへと成長した。
この映画は、そんな華々しい表舞台の裏側で、彼女たちが積み重ねる努力や、立ち向かわなければならない現実など、普段は見ることができないメンバーたちの真の姿に迫った作品。日頃、まったくAKB48と縁のない方も、メディアを通じて何となく気になっている方も、すでにファンだという方も、この映画を通して、今まで知らなかったAKB48の魅力と出会えるかも知れない。
メンバーのインタビュー満載。意外な面も
本作は、夢の東京ドーム公演、選抜総選挙、じゃんけん大会や握手会に潜入することで、AKB48のメンバーたちが悩みながら成長していく様子を描いた作品だ。舞台裏を捉えた何台ものカメラ映像と、選抜総選挙で不動の上位を占める、高橋みなみ、大島優子、篠田麻里子、小嶋陽菜、板野友美、峯岸みなみらへのインタビュー映像を中心に構成されている。
中でも、もっとも大きなモチーフとなっているのがAKB48史上最大の事件となった"絶対的エース"前田敦子の卒業だ。
メンバーらのインタビューからは、前田から聞いていなくても、彼女が卒業を考えていることをかなり前から知っていたことがうかがえる。だが、発表がいつなのか、本当にされるのかは本人のみぞ知ることであった。
前田敦子「卒業」に託されたメンバーの思いを暴露
その日がやってきたのは、2012年3月23日から3日間、さいたまスーパーアリーナで行われた公演。最終日に前田が「私からお話があります」と切り出すと、それが卒業の発表であると感じていた客席からはどよめきが。ついで彼女は「私は14歳のときにAKBのオーディションを受け、初期メンバーとして加入させていただきました。そのオーディションを受けることは、私にとって人生で初めての大きな決断でした。そして、今日ここで、2回目の大きな決断をさせてください」と続け、「私、前田敦子はAKB48を卒業します」と告げたのだ。
そんな前田も参加したのが、2012年8月24日から3夜連続で東京ドームで行われた『AKB48 in TOKYO DOME ~1830mの夢~』。前田は、この東京ドーム公演終了の翌27日にAKB48劇場公演で卒業することが発表されており、この東京ドームは、前田の卒業公演の様相も呈している。
さらに東京ドームには、もう1つ大きな意味がある。それは、AKB48にとっては結成時から7年越しの夢舞台であること。AKB48の開始当初からオフィシャルブログのタイトルは「TOKYO DOMEまでの軌跡」。2013年1月21日に行われたこの映画の舞台挨拶で、高橋みなみも「そのときはまだ250人(キャパ)の劇場も埋まっていない状況だったので、夢のまた夢みたいなタイトルだったんですけど、7年経ってその場所に立つことができ、自分たちにとって人生の宝だなと思いました」と振り返った。
ちなみに東京ドーム公演のタイトルにもある「1830m」とはAKB48劇場から東京ドームまでの直線距離だそうで、この日を境に、彼女たちは東京ドームという最初の夢を通り越し、1831m目という新たな夢へと踏み出すことも、映画の中では語られている。
選抜選挙、熾烈なセンター争いの裏側が明らかに!
また、前田不在で行われた選抜総選挙では、1位に返り咲いた大島が「この景色をもう1度見てみたかった」と話し、2位になった渡辺麻友が「来年も総選挙があるのなら、私は1位をとりたい」と宣言するシーンも。選抜メンバー入りできるのが16位までで、17位からはアンダーガールズと呼ばれることから、16位に入った梅田彩佳が喜び、17位になった高城亜樹が涙を流すシーンも見られる。一見、華やかに見えるAKB48だが、その裏には常にメンバー内での競争原理が働いており、誰かが順位を上げれば誰かが下がる、サバイバルの場でもあるのだ。
本作で目立つのが"涙"。前田の卒業発表には多くのメンバーが涙し、総選挙ではスーパー研究生として注目を浴びていた光宗薫が64位以内に入れず、まさかの圏外となったため泣き崩れる場面も。喜び、悲しみ、そして悔しさなど、人はさまざまな涙を流しながら成長していくものなのだろう。
だが、成長の場を与えられない涙もある。男性と撮った写真が流出したため、AKB48の活動を辞退することになった平嶋夏海と米沢瑠美や、週刊誌に芸能人との交際が報じられた増田有華が流す涙がそれにあたる。こうした負の部分からも決して目をそらせず、真っ向からカメラを向けているのも、このドキュメンタリー映画の特徴だろう。
AKB48がなぜ人気があるのか? 秋元康をはじめとする大人たちの力ゆえか? もちろん、そうした面があることは否定しない。だが、その裏には、本人たちのたゆまぬ努力があったことも、この映画からはヒシヒシと伝わってくるのだ。
『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』企画:秋元康監督:高橋栄樹出演:AKB48配給:東宝映像事業部公開日:2月1日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほかにて全国公開『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』:公式サイト
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AKB48が産声を上げたのは2005年。「会いに行けるアイドル」というコンセプトのもと、秋葉原に専用劇場をオープンさせ、そこを拠点に活動を開始するも、専用劇場での最初の客は関係者を除くとわずか7名という状態。
そのAKB48も7年経った今では、新譜を出せばミリオンセラーでNHK紅白歌合戦の常連。昨年暮れには史上6組目となる2年連続での日本レコード大賞に輝くなど、「国民的アイドル」という名にふさわしいアイドルグループへと成長した。
この映画は、そんな華々しい表舞台の裏側で、彼女たちが積み重ねる努力や、立ち向かわなければならない現実など、普段は見ることができないメンバーたちの真の姿に迫った作品。日頃、まったくAKB48と縁のない方も、メディアを通じて何となく気になっている方も、すでにファンだという方も、この映画を通して、今まで知らなかったAKB48の魅力と出会えるかも知れない。
メンバーのインタビュー満載。意外な面も
本作は、夢の東京ドーム公演、選抜総選挙、じゃんけん大会や握手会に潜入することで、AKB48のメンバーたちが悩みながら成長していく様子を描いた作品だ。舞台裏を捉えた何台ものカメラ映像と、選抜総選挙で不動の上位を占める、高橋みなみ、大島優子、篠田麻里子、小嶋陽菜、板野友美、峯岸みなみらへのインタビュー映像を中心に構成されている。
中でも、もっとも大きなモチーフとなっているのがAKB48史上最大の事件となった"絶対的エース"前田敦子の卒業だ。
メンバーらのインタビューからは、前田から聞いていなくても、彼女が卒業を考えていることをかなり前から知っていたことがうかがえる。だが、発表がいつなのか、本当にされるのかは本人のみぞ知ることであった。
前田敦子「卒業」に託されたメンバーの思いを暴露
その日がやってきたのは、2012年3月23日から3日間、さいたまスーパーアリーナで行われた公演。最終日に前田が「私からお話があります」と切り出すと、それが卒業の発表であると感じていた客席からはどよめきが。ついで彼女は「私は14歳のときにAKBのオーディションを受け、初期メンバーとして加入させていただきました。そのオーディションを受けることは、私にとって人生で初めての大きな決断でした。そして、今日ここで、2回目の大きな決断をさせてください」と続け、「私、前田敦子はAKB48を卒業します」と告げたのだ。
そんな前田も参加したのが、2012年8月24日から3夜連続で東京ドームで行われた『AKB48 in TOKYO DOME ~1830mの夢~』。前田は、この東京ドーム公演終了の翌27日にAKB48劇場公演で卒業することが発表されており、この東京ドームは、前田の卒業公演の様相も呈している。
さらに東京ドームには、もう1つ大きな意味がある。それは、AKB48にとっては結成時から7年越しの夢舞台であること。AKB48の開始当初からオフィシャルブログのタイトルは「TOKYO DOMEまでの軌跡」。2013年1月21日に行われたこの映画の舞台挨拶で、高橋みなみも「そのときはまだ250人(キャパ)の劇場も埋まっていない状況だったので、夢のまた夢みたいなタイトルだったんですけど、7年経ってその場所に立つことができ、自分たちにとって人生の宝だなと思いました」と振り返った。
ちなみに東京ドーム公演のタイトルにもある「1830m」とはAKB48劇場から東京ドームまでの直線距離だそうで、この日を境に、彼女たちは東京ドームという最初の夢を通り越し、1831m目という新たな夢へと踏み出すことも、映画の中では語られている。
選抜選挙、熾烈なセンター争いの裏側が明らかに!
また、前田不在で行われた選抜総選挙では、1位に返り咲いた大島が「この景色をもう1度見てみたかった」と話し、2位になった渡辺麻友が「来年も総選挙があるのなら、私は1位をとりたい」と宣言するシーンも。選抜メンバー入りできるのが16位までで、17位からはアンダーガールズと呼ばれることから、16位に入った梅田彩佳が喜び、17位になった高城亜樹が涙を流すシーンも見られる。一見、華やかに見えるAKB48だが、その裏には常にメンバー内での競争原理が働いており、誰かが順位を上げれば誰かが下がる、サバイバルの場でもあるのだ。
本作で目立つのが"涙"。前田の卒業発表には多くのメンバーが涙し、総選挙ではスーパー研究生として注目を浴びていた光宗薫が64位以内に入れず、まさかの圏外となったため泣き崩れる場面も。喜び、悲しみ、そして悔しさなど、人はさまざまな涙を流しながら成長していくものなのだろう。
だが、成長の場を与えられない涙もある。男性と撮った写真が流出したため、AKB48の活動を辞退することになった平嶋夏海と米沢瑠美や、週刊誌に芸能人との交際が報じられた増田有華が流す涙がそれにあたる。こうした負の部分からも決して目をそらせず、真っ向からカメラを向けているのも、このドキュメンタリー映画の特徴だろう。
AKB48がなぜ人気があるのか? 秋元康をはじめとする大人たちの力ゆえか? もちろん、そうした面があることは否定しない。だが、その裏には、本人たちのたゆまぬ努力があったことも、この映画からはヒシヒシと伝わってくるのだ。
『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』企画:秋元康監督:高橋栄樹出演:AKB48配給:東宝映像事業部公開日:2月1日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほかにて全国公開『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』:公式サイト